SES営業を目指す方に向けたアドバイス②

今月は年度終わり、4月から新しく、SES営業として働き始める方も多いのではないでしょうか。ということで、同じ業界で働く事になる“営業”の方をスポットライトを当てて、弊社営業メンバーから、先輩社員からのアドバイス?をご紹介していきます。

2回目となる今回は少し細かく、SESとは何か?SES営業とは何か?に触れながら、「おおさん」の経験に基づく、お話をご紹介いたします!!

SES(システムエンジニアリングサービス)とは?

これからお仕事を始める方に向けてと言うことで、大まかにお伝えすると、SES(システムエンジニアリングサービス)とは、開発をしたい会社に対して、技術力を提供するサービスです。

皆さんがご存じのようなWebサービス、例えばヤフーや楽天のようなECサービスを提供する会社や、LINEやTwitterのようなアプリケーションを提供する会社、さらには電機会社や銀行・メーカーなど、今の世の中、色々な仕事がシステム上で運用されています。
既に運用されているもので今まで通りのやり方であれば今いるメンバーだけで十分かもしれませんが、システム開発の世界は日進月歩。新しい技術やサービスが生まれ、それを作るための言語と呼ばれるプログラム実行手順を記載するためのルールもどんどん新しいものが出来ています。

新しいものを開発したりする際に、今までの技術力だけだと知識や技術力が足りなかったり、マンパワーが足りなかったり…そんな時に、企業が頼りにするのが技術力や技術者を持った”助っ人”企業!それがSES企業です。

常にシステムを開発している会社に限らず、SES企業を利用する企業(お客様)には色々な会社があります。常々に新しいものを開発し続けている訳ではなく、既にある業務システムと業務システムの隙間を埋めるためのシステムを、少しだけ作りたいだけって時もあります。また新規PJや新規サービスが全てうまく行けばいいのですが、実際はリリース(新規発売)してみたら、お客様からの評判が悪かったりすることもありますよね?そんな時のカバーをするために依頼をする企業もあります。困った時に、少し”助っ人”の力を借りたい時にもプロフェッショナルとして、SES企業に依頼が来たりします。

SES企業の役割とは?


自社で技術力を持った人を育成したり、そもそも自分たちで勉強したりすればいいじゃないかとも思うのですが、その道のプロになるには、とっても時間がかかります。複雑で大規模なシステムだと一つのものを作るために、複数の言語を理解しているプロが必要なことがあるので、様々な会社がチームを組んで行わないと難しいのです。

身近なところでイメージしやすいのが、家を建てる工程に近いのですが伝わりますでしょうか?家を建てたい人(施主さん)が、1人の大工さんに頼んですべてを作れればいいのですが、家を建てるには大工さんだけじゃなくて、例えば建て方(たてかた)と呼ばれる骨格を組み立てるプロ、足場を組み立てるプロ、壁紙などを施工する内装業者さんや、電気配線を行う電気工事業者、ガス工事をしたり、水道工事をしたり、複数のプロがそれぞれの技術力を結集させて一つの家を作ります。

映画製作でも同じかもしれませんね。録画を担当するカメラマンや、照明を担当する人、タレントさんをマネジメントしてる会社や、音声や動画を編集する人、様々な人が力を合わせて、一つの作品を作り上げようとしています。

誰かの生活を支えたり、より良く、楽しい人生を人類の皆が過ごせるように、サービスやモノづくりの完成を目指して一人一人が力を合わせる。

まさにシステム開発の世界でもそんな形で開発が進んでいます。
弊社の企業理念・スローガンである「ひとりひとりが奏でる、世界が変わる」にも、そんな思いが詰まっています。企業理念と社名の由来

SES企業自体の中にも、もちろん自社で新しいものを開発している会社さんもありますし、すべてを自前で揃えられる企業もあります。どちらかというとプロフェッショナル集団ですので、自社で開発すると言うより、得意な分野に特化して、どんどん技術力を高めていくことに特化している企業が多い印象です。業務システムの開発技術力を強化することに注力している会社、ネットワークやサーバーなどのシステム環境に関わるインフラ構築に特化している会社など様々な企業があります。弊社の様に技術力強化に注力していると言うよりも、開発したい企業に向けてどんな企業があるか・どこにどんな技術者がいるかといった情報収集に注力して、開発PJの人的支援に特化している企業も沢山あります。

SESで働く営業のお仕事は?

では、そこで働く、SES営業とは?と言うと、

こんな技術を持ったエンジニアの方を探していると言う企業(家を建てたい人)と、技術を持った様々な会社やエンジニアの方(プロ)をつなぎ合わせるお仕事です。

私はそもそもIT業界出身ではなく、アパレル業界からの転職者で、就職したばかりの頃は業界用語もちんぷんかんぷんで、FW(フレームワーク)って?サッカーのフォワードだったら分かるんだけど!??とやさぐれてしまうくらい、プロの世界なので専門用語が沢山出てきます。

大工さんなら、「ノミを取ってくれ!」って言われたら、道具のことかと分かるかもしれませんが、なんだ虫がたかってるのか?って思っちゃう。そんな感じでした。

少しづつ勉強をし、お客様や技術者の方々の話の中に出てくる「言葉」のことを知っていくと、システムやITに関わる仕事は、本当に幅広い様々な業界にも密接に関わっているので、今となっては個人的には凄く面白い業界だと思うようになりました。

SES営業は、まさに新しいシステム開発で新しいサービスを作ろうとしている時や、その一端に携われる仕事ですので、自分で技術を身につけて直接作業をする側のエンジニアは難しそうだけど、IT業界には関わってみたい!!とか、新しいことやシステムには興味がある!!とかそんな方は、そういった形で世界の変化に関わることもできるので、是非、チャレンジをしてみて欲しいなと思います!!

SES営業!一番大切な仕事はなにか?

日々、情報収集を行い、開発をしたいお客様と技術を売り込みたい会社や個人とのマッチングの機会を探していくのが仕事。

特に重要なのが、開発会社やSES企業などの営業や経営者の方との情報交換の機会を設けること!!

同じSES営業同士でも、日々、様々な営業活動を通して、それぞれの営業が異なる技術やプロフェッショナルな情報を持っていたり、新たな開発計画や追加の人員計画の情報を持っていたりします。様々な企業の営業や経営者の方との情報交換をしながら、自分独自のデータベースを作り、集めた情報を基にしながら、ビジネスマッチングをプロデュースしています。

これは営業職に共通するものだと思いますが、重要なのは情報量と情報の正しさ。どれだけ多くのお客様情報や、技術情報、エンジニアの情報を自分が持てるかどうかが重要です。
それを重要視している、SES営業の業界の特徴として、それぞれの営業がとても積極的に情報を集めようと、情報交換や収集の場が多くあることです。「名刺交換会」とか「懇親会」みたいな、営業の方が集まる場がとても多くあり、調べるとたくさん出て来ます!

そんな事を色々とやりながら情報網を厚くしていく。その中で、仲の良い営業さんやエンジニアさんとの出会いもあり、様々な楽しみもあります。

SES営業を目指す方、もしくはなったばかりの方へ(まず何を目指せばいいか?)

SES営業の評価や一人前になるにむけてのポイントは、まさにこのマッチングをどれだけ自分自身の手でプロデュース出来たか?がポイントです。自社の技術者を売り込んだり、既に先輩が見つけてきたお客様に営業をしたりするだけでなく、自分で情報元や顧客の開拓をしていく、コミュニケーション能力がとても問われている仕事です。

私が初めに目標としていた事ですが、お客様(家を建てたい人、開発したい会社)と技術者側(大工さん、技術を提供したい会社)のそれぞれ5社づつ、仲の良い営業の方を作る!!と言う事を目標としていました。(先輩からの受け売りです(笑))

技術を売り込みたい人材を抱えた企業から、直近のエンジニア様の情報を頂く。
任せたい仕事がある企業へ、ぴたりと合うように、エンジニア様の情報を展開する。

このサイクルが出来上がると、グルグルと上手く回って、営業の報酬や評価の元になっているマッチング(技術力の販売)に繋がり易くなりますし、お互いにストレスや時間をかけることなく、成約に至ることが出来る様になります。

もちろん、やり取りする方が増えたり、成約したその後にも色々な問題や課題があります。悲しい事に契約が増えればクレームになる事も出て来ます。内容は様々ですが、何にせよ「どう対応するか」と言う事が重要かなと、私は考えております。
なかなか最後は人間同士。誠意を持って対応せずに、逃げちゃう・投げちゃう人も結構いるんですよね。。。

クレームを乗り越えて関係は深まっていく。なんてこともあるかと思いますので、辛い時も一緒に考えて対処してくれる、してあげる関係を築ける様に意識して行くと自ずと懇意な関係は築けるのかなと思います。

営業力を磨くために。私が気を付けていること。

私は何があっても「怒らない」をモットーにしております(笑)

「怒り」と言うのは二次感情と言われています。一次感情である「落胆、心配、悲しみ、寂しさ、傷つき」など自分自身のネガティブな感情などに対して、自分の心を守るために「怒り」という感情を利用していると考えられています。

怒りには目的があります。
相手を支配したいとか、上に立ちたいとか、正義感や正しさを証明したいなど。

人が「怒る」ときは大体「こんなことを自分がしてもらいたかったのに相手がしてくれなかった!」とか「~とはこうあるべきなのに、なんであの人はこうじゃないんだ!!」など、自分の欲を満たすために相手をコントロールしたいという目的が存在するのです。

仕事でも、プライベート(子供たちなど家族とかかわる時など)でも、しっかりと相手の話や事情を丁寧に聞いて、怒らない様に気を付けています。まずは自分自身がどうしたいと思っているのかについて、自分自身と丁寧に向き合いながら、相手とも、コミュニケーションを取るように心がけています。

相手をコントロールするのではなく、自分が出来ることをしっかりやりながら、丁寧に自分の感情と向き合う。

営業の仕事は自分自身の心を磨きながら、社内・社外の様々な人や会社との繋がりや関係を築いていく力を身につけることが出来る仕事。

SES営業は、特にそんな環境を自分で作っていくことができる仕事だと思いますので、色々な営業さんやエンジニアさんとの出会いを楽しみの一つとして頑張ってみて欲しいな!と思っております。

読んでくださった方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。